避妊について
2月18日(月曜日)
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産婦人科の山下です。
当院は不妊専門クリニックで、
もちろん妊娠を希望されている方がたくさんいらっしゃいますが、
婦人科と思春期外来も併設しています。
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以前にコラムで妊娠に必要なものとして
卵巣・子宮・卵管・精子・ホルモン状況といったことを考えることを
書かせていただきましたが、
今日は妊活と同じくらい大切な避妊についても少し書いてみようかと思います。
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人生設計において、
どのタイミングで結婚し、子供を作るのか、色々考えますよね。
私が思春期世代だったころ、誰かからきちんと避妊の話を聞いた記憶が正直ありません。
なんとなく、日本人特有なのかもしれませんが、
性に関する話はタブーであり、恥ずかしい、破廉恥な話と思われがちですが
実際に子を持ち、思春期世代に講演に行ったりするようになり
こういったことをきちんと教えてくれる大人も必要なんじゃないかと
思うようになりました。
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さて、本題。
避妊の方法、みなさんはいくつご存知ですか?(‘ω’)
産婦人科医として提示するものでメジャーなものが
①コンドーム
②ピル
③子宮内避妊具 があります。
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実は2014年の調査で女性に対するアンケートで
最も避妊方法として多かったのが①のコンドーム。
それはなんとなく想像できますが2位は実は膣外射精法なんです。
実は2013年国際調査からも
膣外射精が避妊法の割合の多くが占める国は先進国では日本が断トツ。。。
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では避妊率ですが、例えば5万人入るコンサート会場にいる女性が
膣外射精、コンドーム、ピルを用いた避妊方法で実際に何人妊娠するか。
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ざっくり計算すると、
膣外射精→1万5000人
コンドーム→5000人
ピル→5人
ピル+コンドーム→1人 なんです。
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今の医学で100%の避妊方法は実はないのですが、コンドームでも約1割は妊娠します。
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ただし性感染症(いわゆる性病)予防にはコンドームはとても有効です。
それはまたいずれかの機会に書かせていただけたらなと思います。
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以前にもコラムで書きましたが
現在の女性は300年前の女性より人生で経験する月経回数は約10倍になっています。
(300年前は50回 現在は450-500回)
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排卵も生理も妊活のためのシステムですが、
たくさんある生理のうち、本来の生殖活動に要する月経は数回。
それ以外の月経と、ご自身の人生設計を踏まえていかにうまく付き合っていくか。
現在社会の一つのテーマといっても過言ではないかもしれません。
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みなさんの身体状況、ライフスタイルに沿った方法で
生理とうまくお付き合いする方法がきっとあります。
ぜひ一度、まずは相談にいらしていただけたらいいなと思います。
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